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Dear My Abyss 感想と考察

Dear My Abyss OHP

「クトゥルフ神話×百合」と説明するとわかりいい様に思われる作品。製作期間七年は伊達ではなく、非常に奥深く、また切ない。

私のような日ごろクトゥルフ神話TRPGに触れている人間からすると、にやにやが止まらないのが物語の前半部分、つまり魅栖華編です。
ルルイエ・テキスト=ルルイエ異本がこの物語の始まりにあり、これを朝戸昴が受けとるところから物語は始まり、物語が進むにつれ、黄の印、深きもの、クトゥルフ…etc.と云った、"いかにもクトゥルフ神話らしい"言葉が出てきて、クトゥルフ神話の本来のあり方であるコズミックホラーが上手に体現されています。狂気の表現やわけのわからない何かに日常が侵食されていく様子はまさしくと云った感じで、ひやひやワクワクしながら読み進めた訳です。
この魅栖華編にgood endは残念ながら用意されていません。つまり、魅栖華の昴への想いは実らないのです。
というか、魅栖華編の全endが生贄にされたり、ハイドラに魂を侵食されたり、クトゥルフを復活させて発狂するか、ハスターを復活させて死ぬかという究極の二択を強いられたりと、まあ扱いが酷い。
魅栖華ちゃん、何にも悪い事してないよ・・・。まあ、理不尽に死んだり発狂するのがクトゥルフ神話な訳ですが・・・。

後半は昴の心の闇、そしてルウとの愛を感じるパートです。
心の闇を上手に表現することに定評のあるシナリオライターの瀬戸口廉也っぽいという意見を目にしたのですが、まったくその通りだと思います。後述する元ネタにも通じるのですが、自己嫌悪し、徹底的に自らを卑下します。そんな彼女の心を開かせたのがルウな訳です。
たとえその感情がルウの魔術によって生じたものでも構わない、なんて他人から見たら狂った愛ですね。
ひたむきに昴へ愛情をむけるルウ可愛い、ってお話。


全編通して描写が非常に無機質で冷たい感じがします。これが本作品の雰囲気とマッチしており、好感を得るのに一役買っているでしょう。
こんなに素晴らしい作品を1080円で買えるなんて、幸せですね。


・元ネタ考察とか

朝戸昴 ・・・ アザトース。自らを冒涜する言葉を吐き続けるもの。

新倉魅栖華 ・・・ ミスカトニック大学。ミスカニイクラってひっくり返すとそれっぽい。

蓮田風美 ・・・ ハスター ・・・ いあ! いあ! はすたあ!個人的に一番のお気に入りキャラ。さばさばしててかっこいい。そして黄の印を握りしめてて発狂しないってPOWが高すぎる。

九頭ルウ ・・・ クトゥルー。実際にはクトゥルフに仕える下級の奉仕種族。実際に何なのかは不明。

アプスー(行商人) ・・・ クトゥルフ御大その人。作中の描写的に間違いない。

千代田 ・・・ ニャルラトテップ?保健の先生。立ち回りのトリッキーさから推測。それらしき明確な描写は無かったから不明。


最後に、自分もこんな面白い作品が作ってみたいなぁと思わせてくれる素晴らしい作品でした、感謝。
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comment

[1]

同じくゲーム全てのエンディングを身終え同じ思いを思っている人がいないかと彷徨っていたらここに行き着きました。
全てのEDに救いはなく、唯一救いがあるように思えるED6も記憶を全て消しルウへの想いがぽっかりと空いたままで終わるという悲しい結末。
本当にいい作品なのにここに空いた虚しき思いが埋まることはなさそうです……

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動物も居なければ、トランポリンもブランコも無い、道化師1人の演目を御覧あれ。


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